講演情報
[P-157]咬合高径低下症例に対するMTMを併用した暫間補綴による咬合再構成の一症例
*島田 圭一郎1、荒木 厚詞1、宮前 真1、内山 裕貴1、須賀 楓一郎1、木本 統1 (1. 愛知学院大学 歯学部 高齢者・在宅歯科医療学講座)
【緒言】
咬合高径の低下は、審美面および機能面の障害をもたらし、高齢者の口腔関連QOLに大きく影響を与える。補綴治療においては、適切な咬合挙上量の設定とアンテリアガイダンスの確立が、機能の回復および患者の満足度向上において極めて重要である。
【症例の概要・治療内容】
患者は72歳の男性。76・54・⏉・45・67部に欠損を有し、不適合な部分床義歯が装着されていた。上顎前歯部(③②1⏊1②③)ではブリッジが脱離しており、審美的および咀嚼機能障害を呈していた。下顎左側犬歯(⎿3)には歯肉縁下う蝕が、左側側切歯(⎿2)には垂直的な骨吸収、6mmを超える歯周ポケットおよび動揺度Ⅱ度を認めた。そして、全顎的には軽度の歯槽骨吸収を認めた。
治療計画として、脱離したブリッジ部位にはプロビジョナルレストレーション(PVR)を装着し、⎿3にはう蝕除去とマイナートゥースムーブメント(MTM)を併用してフェルールと生物学的幅径の獲得を図った。続いて、⎿を支台歯形成後、③②1⏊1②③④にPVRを装着。重度動揺歯であった⎿2は抜歯とし、その後、部分床義歯を装着した。咬合高径の設定には下顎安静位法を参考に、顔貌および安静空隙量を指標として決定し、水平的顎位はDawson法を用いて評価した。最終印象は圧排糸およびシリコーン印象材を用いて採得し、フェイスボウトランスファーおよびクロスマウント法により咬合器上で切歯路角を再現し補綴装置に犬歯誘導咬合を設定した。
【経過ならびに考察】
最終補綴装置装着後、顎関節に関する有害な症状は認められず、咬合も安定している。口腔関連QOLは、OHIP-14およびGOHAIの評価においていずれも改善を示した。
本症例のような咬合高径低下症例においては、診断用ワックスアップおよびモックアップを用いた術前の口腔内評価が、適切な咬合挙上量の決定およびアンテリアガイダンスの確立に有効であることが示唆された。その結果として、機能的回復が達成され、患者の高い満足度につながったものと考えられる。
咬合高径の低下は、審美面および機能面の障害をもたらし、高齢者の口腔関連QOLに大きく影響を与える。補綴治療においては、適切な咬合挙上量の設定とアンテリアガイダンスの確立が、機能の回復および患者の満足度向上において極めて重要である。
【症例の概要・治療内容】
患者は72歳の男性。76・54・⏉・45・67部に欠損を有し、不適合な部分床義歯が装着されていた。上顎前歯部(③②1⏊1②③)ではブリッジが脱離しており、審美的および咀嚼機能障害を呈していた。下顎左側犬歯(⎿3)には歯肉縁下う蝕が、左側側切歯(⎿2)には垂直的な骨吸収、6mmを超える歯周ポケットおよび動揺度Ⅱ度を認めた。そして、全顎的には軽度の歯槽骨吸収を認めた。
治療計画として、脱離したブリッジ部位にはプロビジョナルレストレーション(PVR)を装着し、⎿3にはう蝕除去とマイナートゥースムーブメント(MTM)を併用してフェルールと生物学的幅径の獲得を図った。続いて、⎿を支台歯形成後、③②1⏊1②③④にPVRを装着。重度動揺歯であった⎿2は抜歯とし、その後、部分床義歯を装着した。咬合高径の設定には下顎安静位法を参考に、顔貌および安静空隙量を指標として決定し、水平的顎位はDawson法を用いて評価した。最終印象は圧排糸およびシリコーン印象材を用いて採得し、フェイスボウトランスファーおよびクロスマウント法により咬合器上で切歯路角を再現し補綴装置に犬歯誘導咬合を設定した。
【経過ならびに考察】
最終補綴装置装着後、顎関節に関する有害な症状は認められず、咬合も安定している。口腔関連QOLは、OHIP-14およびGOHAIの評価においていずれも改善を示した。
本症例のような咬合高径低下症例においては、診断用ワックスアップおよびモックアップを用いた術前の口腔内評価が、適切な咬合挙上量の決定およびアンテリアガイダンスの確立に有効であることが示唆された。その結果として、機能的回復が達成され、患者の高い満足度につながったものと考えられる。
