講演情報

[P-20]軟質リライン材は食品の硬さの認知を変化させるのか?

*内山 裕貴1、荒木 厚詞1、山口 大輔1、竹内 一夫1、須賀 楓一郎1、島田 圭一郎1、木本 統1 (1. 愛知学院大学歯学部高齢者・在宅歯科医療学講座)
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【目的】無歯顎患者は歯根膜感覚を失っているため,食品の硬さに関する刺激は義歯を介して顎堤粘膜,咀嚼筋,顎関節で知覚される1).そのため,無歯顎患者は食品自体ではなく,「食品–義歯複合体」の力学的特性を食品の硬さとして認識している可能性がある.本研究では,硬さの異なる義歯床材料を用いた全部床義歯装着時における,食品の主観的硬さ評価を明らかにすることを目的とした. 【方法】1.被験者愛知学院大学歯学部附属病院にて全部床義歯の製作を希望し,研究に同意した無歯顎患者を対象とした.研究は倫理委員会の承認を得た(#724).2.測定用義歯の製作使用中の硬質レジン製下顎義歯(コントロール:CO)を3Dスキャナー(ynde.SCAN2.0,クルツァージャパン)で読み取り,内面を2mm削除して3Dプリンター(cara Print Cube,クルツァージャパン)で3個の複製義歯を製作した.その後,3種の軟質リライン材ソフリライナータフミディアム:TM,ソフリライナーミディアムソフト:MS,ソフリライナースーパーソフト:SS(トクヤマ)で裏装し,3種の測定用義歯を作製した.3.測定方法および測定項目試験食品としてグミゼリーを用い,CO,TM,MS,SSの各義歯で20秒間咀嚼後に主観的硬さをVASで評価した.装着・測定の順序は事前に作成した無作為割付表に基づき決定した.各材料のショアA硬度は,ASTM D2240規格に従い,ショアAデュロメーター(GS709N,テクロック)を用いて測定し,Shore A硬度も測定して主観評価との関連を分析した.4.統計分析反復測定による一元配置分散分析およびDunnetの多重比較を用いて解析を実施.統計処理にはSPSS(Version 21 IBM)を使用した.【結果と考察】1.Shore A硬度は,CO>TM>MS>SSの順であった.2.被験者は軟質リライン材を裏装した義歯では,硬質レジン製義歯に比べ,グミゼリーをより柔らかいと知覚した.【参考文献】González-Gil D, Dib-Zaitun I, Flores-Fraile J, et al. Active Tactile Sensibility in Implant Prosthesis vs. Complete Dentures: A Psychophysical Study. J Clin Med: 2022; 11:6819.