講演情報
[P-28]酸性液・塩化物溶液への浸漬が新規開発薄型磁性アタッチメントの表面粗さに及ぼす影響
*山本 吉紀1、齋藤 壮1、上田 貴之1 (1. 東京歯科大学 老年歯科補綴学講座)
【目的】
新規開発中の薄型磁性アタッチメントは、磁石構造体が0.6 mm、キーパーが0.4 mmと薄く、義歯床破折リスクの低下が期待できる。一方、酸性環境や塩化物による腐食は、表面性状の変化を介して磁力低下を引き起こす可能性がある。本研究の目的は、酸性液や塩化物溶液への浸漬が、薄型磁性アタッチメントの磁石構造体およびキーパーの表面性状に及ぼす影響を明らかにすることである。
【方法】
薄型磁性アタッチメント(MagTeeth S700)の磁石構造体とキーパーを精製水、生理食塩水、赤ワイン各50 mLに7日間浸漬した。浸漬前、浸漬3日後、浸漬7日後に3D測定レーザー顕微鏡にて磁石構造体表面とキーパー表面の算術平均面粗さ(Sa)と最大高さ(Sz)を測定した。各浸漬条件内で、浸漬前、浸漬3日後、7日後のSaとSzを一元配置分散分析とボンフェローニ法で比較した(n=5)。
【結果と考察】
磁石構造体のSa(μm)は生理食塩水(浸漬前0.37±0.03、3日後 0.40±0.06、7日後 0.45±0.03)と赤ワイン(浸漬前0.36±0.02、3日後 0.41±0.03、7日後 0.45±0.02)で Saが増加し、生理食塩水においては浸漬7日後で有意差が見られ、赤ワインにおいては浸漬3日後、7日後で有意差が見られた。磁石構造体のSz(μm)は生理食塩水と赤ワインでSzが増加し、生理食塩水においては浸漬3日後で有意差が見られ、赤ワインにおいては浸漬7日後で有意差が見られた。キーパーのSaは浸漬前後で有意差は見られなかった。キーパーのSzは生理食塩水と赤ワインでSzが増加し、生理食塩水と赤ワインともに浸漬7日後で有意差を認めた。精製水では磁石構造体とキーパーともに浸漬前後でSaとSzに有意差は見られなかった。
新規開発薄型磁性アタッチメントは、初期Saが比較的大きい可能性があり、酸性環境や塩化物の影響を受けやすかったと考えられる。以上より、酸性液や塩化物溶液への浸漬は薄型磁性アタッチメントの表面粗さを増大させる可能性が示唆された。今後、表面性状の改良を行い、耐腐食性の検討を行う予定である。
(COI:マグネデザイン株式会社)
新規開発中の薄型磁性アタッチメントは、磁石構造体が0.6 mm、キーパーが0.4 mmと薄く、義歯床破折リスクの低下が期待できる。一方、酸性環境や塩化物による腐食は、表面性状の変化を介して磁力低下を引き起こす可能性がある。本研究の目的は、酸性液や塩化物溶液への浸漬が、薄型磁性アタッチメントの磁石構造体およびキーパーの表面性状に及ぼす影響を明らかにすることである。
【方法】
薄型磁性アタッチメント(MagTeeth S700)の磁石構造体とキーパーを精製水、生理食塩水、赤ワイン各50 mLに7日間浸漬した。浸漬前、浸漬3日後、浸漬7日後に3D測定レーザー顕微鏡にて磁石構造体表面とキーパー表面の算術平均面粗さ(Sa)と最大高さ(Sz)を測定した。各浸漬条件内で、浸漬前、浸漬3日後、7日後のSaとSzを一元配置分散分析とボンフェローニ法で比較した(n=5)。
【結果と考察】
磁石構造体のSa(μm)は生理食塩水(浸漬前0.37±0.03、3日後 0.40±0.06、7日後 0.45±0.03)と赤ワイン(浸漬前0.36±0.02、3日後 0.41±0.03、7日後 0.45±0.02)で Saが増加し、生理食塩水においては浸漬7日後で有意差が見られ、赤ワインにおいては浸漬3日後、7日後で有意差が見られた。磁石構造体のSz(μm)は生理食塩水と赤ワインでSzが増加し、生理食塩水においては浸漬3日後で有意差が見られ、赤ワインにおいては浸漬7日後で有意差が見られた。キーパーのSaは浸漬前後で有意差は見られなかった。キーパーのSzは生理食塩水と赤ワインでSzが増加し、生理食塩水と赤ワインともに浸漬7日後で有意差を認めた。精製水では磁石構造体とキーパーともに浸漬前後でSaとSzに有意差は見られなかった。
新規開発薄型磁性アタッチメントは、初期Saが比較的大きい可能性があり、酸性環境や塩化物の影響を受けやすかったと考えられる。以上より、酸性液や塩化物溶液への浸漬は薄型磁性アタッチメントの表面粗さを増大させる可能性が示唆された。今後、表面性状の改良を行い、耐腐食性の検討を行う予定である。
(COI:マグネデザイン株式会社)
