講演情報
[P-49]造形方向の違いが液槽光重合法用コンポジットレジンの衝撃破壊強さに及ぼす影響
*渡邊 慧1、新谷 明一2,3、八田 みのり1、石田 祥己2、三浦 大輔2、五味 治徳1 (1. 日本歯科大学生命歯学部歯科補綴学第2講座、2. 日本歯科大学生命歯学部歯科理工学講座、3. トゥルク大学 歯科補綴生体材料学講座)
【目的】
コンポジットレジン(CR)による歯冠補綴装置の製作の一つとして,液槽光重合法(VP)が用いられているが,VP用材料は造形方向が機械的性質に影響するという報告もある.しかし,VP用CRの機械的性質,特に衝撃破壊強さについては明らかとなっていない。そこで本研究では,造形方向が落錘衝撃試験法による衝撃破壊強さに及ぼす影響を検討した.
【方法】
衝撃試験用試験片として, VP式付加製造機(SprintRay Pro 95 S,SprintRay)を用いてVP用CR(OnX Tough2 A2,SprintRay)の円板状試験片を造形した.なお,3Dデータは造形プラットフォームに対して0°,45°,90°になるように配置し,積層ピッチは100 μmとした.造形後,洗浄器(Pro Wash S,SprintRay)を用いてイソプロピルアルコール洗浄を行い,光重合器(Pro Cure,SprintRay)にてポストキュアを行った.その後,#1000および#2000の耐水研磨紙にて直径12 mm,厚み1.5 mmに仕上げ,37℃の超純水中に24時間浸漬した.落錘衝撃試験は, ISO6603-1に準じて行った.試作落錘衝撃試験機を使用し,ストライカー(先端直径8 mm,重量200 g)と試料支持用治具(試料支持部内径12 mm,貫通部内径10 mm)を用いて試験を行った.治具の試料支持部に試料を設置し,試料上面にストライカー先端を接触させてゼロ設定を行った.試料開始高さを10 mmとし,ストライカーを試料に向けて自由落下させた.ストライカーによる衝撃後,試料が破壊しなかった場合は,試料が破壊するまで10 mmずつストライカーの高さを上昇させた.試料が破壊した時の高さから,衝撃破壊エネルギーE(位置エネルギー)と50%衝撃破壊エネルギーE50を算出した.各条件の試料数を20(n=20)とした.得られた結果についてKruskal-Wallis検定,Steel-Dwass多重比較を行った.
【結果と考察】
Eでは90°が0°と45°より有意に小さくなった(p < 0.05).0°と45°の間に有意差は認められなかった(p > 0.05).E50では,0°と45°が同程度の値となり,90°が最も小さくなった.以上のことから,造形方向は,VP用CRの衝撃破壊強さに影響を及ぼすことが明らかとなった.
コンポジットレジン(CR)による歯冠補綴装置の製作の一つとして,液槽光重合法(VP)が用いられているが,VP用材料は造形方向が機械的性質に影響するという報告もある.しかし,VP用CRの機械的性質,特に衝撃破壊強さについては明らかとなっていない。そこで本研究では,造形方向が落錘衝撃試験法による衝撃破壊強さに及ぼす影響を検討した.
【方法】
衝撃試験用試験片として, VP式付加製造機(SprintRay Pro 95 S,SprintRay)を用いてVP用CR(OnX Tough2 A2,SprintRay)の円板状試験片を造形した.なお,3Dデータは造形プラットフォームに対して0°,45°,90°になるように配置し,積層ピッチは100 μmとした.造形後,洗浄器(Pro Wash S,SprintRay)を用いてイソプロピルアルコール洗浄を行い,光重合器(Pro Cure,SprintRay)にてポストキュアを行った.その後,#1000および#2000の耐水研磨紙にて直径12 mm,厚み1.5 mmに仕上げ,37℃の超純水中に24時間浸漬した.落錘衝撃試験は, ISO6603-1に準じて行った.試作落錘衝撃試験機を使用し,ストライカー(先端直径8 mm,重量200 g)と試料支持用治具(試料支持部内径12 mm,貫通部内径10 mm)を用いて試験を行った.治具の試料支持部に試料を設置し,試料上面にストライカー先端を接触させてゼロ設定を行った.試料開始高さを10 mmとし,ストライカーを試料に向けて自由落下させた.ストライカーによる衝撃後,試料が破壊しなかった場合は,試料が破壊するまで10 mmずつストライカーの高さを上昇させた.試料が破壊した時の高さから,衝撃破壊エネルギーE(位置エネルギー)と50%衝撃破壊エネルギーE50を算出した.各条件の試料数を20(n=20)とした.得られた結果についてKruskal-Wallis検定,Steel-Dwass多重比較を行った.
【結果と考察】
Eでは90°が0°と45°より有意に小さくなった(p < 0.05).0°と45°の間に有意差は認められなかった(p > 0.05).E50では,0°と45°が同程度の値となり,90°が最も小さくなった.以上のことから,造形方向は,VP用CRの衝撃破壊強さに影響を及ぼすことが明らかとなった.


