講演情報

[P-50]CAD/CAM用二ケイ酸リチウムガラスセラミックブロックにおける研磨性の評価

*山本 浩嗣1、平野 恭佑 (1. 株式会社ジーシーR&D)
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【目的】
 二ケイ酸リチウム(LDS)ガラスセラミックは審美性から年々需要が増加している.ジーシーのCAD/CAM用LDSブロック(イニシャルLiSiブロック(以下「LS」)は熱処理不要で,加工後に研磨のみで補綴装置を作製できる.表面の荒れは審美性低下やプラーク付着[1]を招くため,本研究では,各研磨材使用時の研磨性を表面粗さRaと光沢度Gsで評価した.
【方法】
 LSおよび熱処理が必要な製品AをCEREC MC XL(デンツプライシロナ)にて10×10 mmの板状に加工し,研磨面積を規定した.両製品の研磨は表1のように各社指示に従った.LSは①アブレーシブポイントAM9735G(粗研削),②ポリッシャーFP9771M(仕上げ),③FP9771C(艶出し)および,④超硬質レジン用艶出し研磨材(グラディアダイヤポリッシャー以下「DP」)の順に行った.製品Aは③艶出し後に結晶化熱処理した.比較として両製品とも①粗研削後に各社推奨のグレーズ材を使用した試験片も用意した.表面粗さRaはレーザー顕微鏡(VK-X200,KEYENCE),光沢度Gsは光沢計(VG7000,日本電色工業)で評価した(n=3).統計解析はTukey法(有意水準1%)で実施した.結晶サイズは5mol%NaOH水溶液でガラス相をエッチングし,走査電子顕微鏡(SEM,SU-70,日立ハイテク)で観察した.
【結果と考察】
 表1に光沢度Gs(60°)と表面粗さRaを示す.製品Aは他3条件と比べて光沢度が有意に低かった.LSとグレーズ塗布した2条件は同等の光沢度を示した.表面粗さRaも製品Aが有意に大きく荒れていた.LSおよびグレーズ塗布した2条件の表面粗さRaはいずれも0.2 μm未満で,プラークが付着しづらいと報告[1]される値であった.図1のSEM画像からLSはサブミクロンオーダーの結晶であり,結晶化熱処理前の製品Aは1~2 μmの大きな結晶が析出していた.製品Aは大きな結晶なため研磨を行っても凹凸が残り,表面が粗く光沢度が低かったと考える.以上より,LSは微細結晶が析出しているために研磨性が良く,研磨だけでグレーズ材を適用した条件と同等の低い表面粗さと高い光沢を得られると期待される.
【参考文献】
 1) Bollen CML,Lambrechts P,Quirynen M,Dent Mater,July,1997,13:258-269.