講演情報
[P-54]新規CAD/CAM冠用ハイブリッドレジンブロックにおけるクラウン破壊強度の評価
*大宮 圭司1、苅谷 周司1、平野 恭佑1 (1. 株式会社ジーシーR&D)
【目的】
近年, ハイブリッドレジンブロックによるCAD/CAM冠の保険適用範囲が拡大しており, 幅広く臨床に用いられている. ハイブリッドレジンの大臼歯への適用においては脱離, 破折に耐えうる高い強度が求められる. 本研究では, 更なる高強度化を目的とし開発した新規大臼歯適用CAD/CAMハイブリッドレジンブロックBCS-05について, クラウン形状における破壊強度の評価を実施した.
【方法】
試験にはBCS-05,セラスマート300(CS300,ジーシー)および大臼歯適用レジンブロック製品Aを使用した.咬合面厚さがCS300,製品Aの推奨厚さ下限である1.5mmとなるようにクラウン形状を設計し, ミリングユニット(CEREC MC XL, Dentsply Sirona)を用いてシングルクラウン形状に切削加工した. 作製した補綴装置は歯科用研磨剤を用いて研磨した.接着面にサンドブラスト処理を実施した補綴装置を, 同様にサンドブラスト処理済のSUS製支台歯にG-CEM One EM(ジーシー)を用いて接着し,37℃の水中に1日間浸漬した.試験には万能試験機(AG-50kNG:島津製作所)を用い,φ8mmのSUS球を咬合面に配置しクロスヘッドスピード1 mm/minの条件にて圧縮試験を実施した(n=10).また, JDMAS 245:2020に準拠し, 万能試験機(AGX-V 1kN:島津製作所)を用いて3点曲げ試験を実施し, 曲げ弾性率及び破壊エネルギー値を算出した(n=10).得られた結果は,ANOVA, Tukey's HSD test (p<0.01)により統計解析を行った.
【結果と考察】
咬合面厚さ1.5mmのクラウン形状において, BCS-05は2687Nと有意に高い破壊荷重を示した(Table. 1). BCS-05はナノフィラーの高い充填率とモノマー配合の設計によって高い破壊エネルギー値と曲げ弾性率を有し, クラウン形状での圧縮試験において優れた破壊強度を示したと考えられる.
本研究の結果,BCS-05は咬合力に対して優れた破壊抵抗を有することが示され, 大臼歯適用において良好な予後が見込まれる. また, より薄い咬合面厚さでの設計においても従来と同等以上の強度を保持し得る可能性が示唆された. 実臨床においては,クリアランスの制約が大きい症例への適用の拡大, 並びに歯質削除量の低減への寄与が期待できる.
近年, ハイブリッドレジンブロックによるCAD/CAM冠の保険適用範囲が拡大しており, 幅広く臨床に用いられている. ハイブリッドレジンの大臼歯への適用においては脱離, 破折に耐えうる高い強度が求められる. 本研究では, 更なる高強度化を目的とし開発した新規大臼歯適用CAD/CAMハイブリッドレジンブロックBCS-05について, クラウン形状における破壊強度の評価を実施した.
【方法】
試験にはBCS-05,セラスマート300(CS300,ジーシー)および大臼歯適用レジンブロック製品Aを使用した.咬合面厚さがCS300,製品Aの推奨厚さ下限である1.5mmとなるようにクラウン形状を設計し, ミリングユニット(CEREC MC XL, Dentsply Sirona)を用いてシングルクラウン形状に切削加工した. 作製した補綴装置は歯科用研磨剤を用いて研磨した.接着面にサンドブラスト処理を実施した補綴装置を, 同様にサンドブラスト処理済のSUS製支台歯にG-CEM One EM(ジーシー)を用いて接着し,37℃の水中に1日間浸漬した.試験には万能試験機(AG-50kNG:島津製作所)を用い,φ8mmのSUS球を咬合面に配置しクロスヘッドスピード1 mm/minの条件にて圧縮試験を実施した(n=10).また, JDMAS 245:2020に準拠し, 万能試験機(AGX-V 1kN:島津製作所)を用いて3点曲げ試験を実施し, 曲げ弾性率及び破壊エネルギー値を算出した(n=10).得られた結果は,ANOVA, Tukey's HSD test (p<0.01)により統計解析を行った.
【結果と考察】
咬合面厚さ1.5mmのクラウン形状において, BCS-05は2687Nと有意に高い破壊荷重を示した(Table. 1). BCS-05はナノフィラーの高い充填率とモノマー配合の設計によって高い破壊エネルギー値と曲げ弾性率を有し, クラウン形状での圧縮試験において優れた破壊強度を示したと考えられる.
本研究の結果,BCS-05は咬合力に対して優れた破壊抵抗を有することが示され, 大臼歯適用において良好な予後が見込まれる. また, より薄い咬合面厚さでの設計においても従来と同等以上の強度を保持し得る可能性が示唆された. 実臨床においては,クリアランスの制約が大きい症例への適用の拡大, 並びに歯質削除量の低減への寄与が期待できる.

