講演情報

[SY15-座長][座長抄録] バイオインフォマティクスから紐解く骨疾患と組織再生

*黒嶋 伸一郎1、*秋山 謙太郎2 (1. 北海道大学大学院歯学研究院 口腔機能学分野 冠橋義歯・インプラント再生補綴学教室、2. 岡山大学学術研究院 医歯薬学域 咬合・有床義歯補綴学分野)
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キーワード:

バイオインフォマティクス、骨疾患、組織再生

補綴歯科治療や歯科インプラント治療を専門とする私たちは,日常臨床において,口腔顎顔面領域の硬軟組織に接触する,または貫通する補綴装置を装着している.また,口腔顎顔面領域では,歯の欠損や顎堤吸収だけでなく,悪性腫瘍切除に伴う大規模な硬軟組織の欠損に加え,難治性の硬軟組織疾患も認められ,さまざまな生体組織の欠損や疾患に対しても,補綴歯科治療,歯科インプラント治療,ならびに再生医療などを駆使して治療を行っている.一方,近年における骨疾患や顎骨再生関連の基礎研究の進歩はめざましく,シングルセル解析や空間トランスクリプトーム解析に代表されるバイオインフォマティクス技術は,骨組織を含む歯周組織やインプラント周囲硬軟組織を構成する多様な細胞集団を1細胞レベルで可視化し,力学的刺激,炎症,薬剤ならびに材料に対する生物学的応答機構をデータとして捉えることを可能にした.本シンポジウムでは,歯科補綴学と骨生物学を横断するデータ駆動型研究の最前線を共有し,基礎研究で得られた分子・細胞情報を,どのようにして補綴設計,材料選択,ならびに補綴歯科治療・歯科インプラント治療戦略へ還元できるかを議論する.基礎的問題点と臨床的問題点の乖離を解決すべく,科学的根拠に基づいた補綴歯科治療や歯科インプラント治療に資する議論の場とし,バイオロジーを専門としない補綴研究者や臨床家にとっても理解可能な形で次世代歯科補綴学の方向性を模索したい.