講演情報

[SY6-1]歯科外来における口腔機能管理を通じた栄養への取り組み

*上田 貴之1 (1. 東京歯科大学老年歯科補綴学講座)
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キーワード:

オーラルフレイル、口腔機能低下症、口腔機能管理と栄養

補綴歯科治療の対象患者は、単に歯列に欠損があるだけではなく、オーラルフレイルや口腔機能低下症を併存する場合が多い。口腔機能低下症の罹患率は、地域在住高齢者での調査結果より歯科外来での調査結果の方が高いことがわかっている。これは、歯科通院中の患者の方が口腔機能の脆弱性が高いことを示唆している。口腔機能の低下は、食事内容の偏りや食事の摂取量低下を招き、低栄養やフレイルのリスクを高め得る。したがって、歯科外来では、補綴治療を含む歯科治療に加えて口腔機能低下症の評価と管理を行う必要がある。客観的な評価である口腔機能検査を行い、口腔機能低下症と診断された場合には、口腔機能管理を行う。口腔機能低下症は、口腔関連筋のトレーニングを含むが、それだけでは十分ではない。栄養評価・栄養指導を口腔機能管理のプロセスに組み込むことで、食べる機能と食事行動の両面から介入できる。
本講演では、口腔機能低下症患者に対する栄養状態のスクリーニング、食事の多様性・摂取状況・体重変化等を踏まえた簡便な栄養指導の実際を紹介する。加えて、それらを裏付けるエビデンスを紹介する。我々の研究では、口腔機能管理に栄養指導・食事指導を加えることで、栄養状態の改善や骨格筋量の向上などの成果を示している。歯科外来から始める「評価→管理→再評価」のサイクルを共有し、多職種連携を通じた地域の栄養支援につなぐ方略を議論したい。