大会長挨拶
第44回日本接着歯学会学術大会 大会長 小峰 太 (日本大学歯学部 歯科補綴学 第III講座 教授) | ![]() |
この度、第44回日本接着歯学会学術大会を、2025年(令和7年)10月25日(土)、26日(日)の2日間、東京の御茶ノ水に位置する日本大学歯学部本館を会場として開催いたします。
本大会のテーマは「接着の今、そしてこれから ~継往開来~」です。このテーマには、接着技術が私たちの臨床や研究に大きな変革をもたらしてきた歴史を振り返りながら、さらなる未来を切り拓く決意を込めています。「継往開来」という言葉が示すように、伝統を受け継ぎつつ新たな道を創造するこの姿勢こそが、接着歯学のさらなる発展を期待させるものです。
現代の日本は少子高齢化や社会構造の変化といった多くの課題に直面していますが、一方で医療技術の進化という明るい展望も見えてきています。こうした時代の中で、接着技術は、歯科医療において高品質な治療をより多くの患者に提供するための鍵を握っています。その普及は、私たち歯科医療従事者にとって時代の要請に応えるものといえるでしょう。
接着歯学の進化は、数々の挑戦と試行錯誤によって支えられてきました。接着に失敗したり、接着方法に悩んだ経験は、多くの歯科医療従事者にとって通過点ではないでしょうか。しかし、こうした実践の積み重ねこそが私たちを成長させ、接着技術の進化を支えてきた原動力です。
第44回学術大会では、「接着の今、そしてこれから」というテーマを中心に、第一線で活躍する研究者や臨床家をお招きし、最新の知見を共有します。接着の基本から応用まで幅広い内容を取り上げ、経験の浅い会員の皆様からベテランの先生方まで、すべての参加者にとって有意義な場となるよう工夫を凝らしております。
この大会が、新たな視点やエネルギーをもたらし、接着歯学の未来を創造する一助となることを願っております。私たちは引き続き、「接着」がもたらす広く深い可能性を信じ、その発展に努めてまいります。どうぞ次回の学術大会にご期待いただき、共に「継往開来」の精神を具現化していきましょう。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。