講演情報

[1F3-OS-10a-05]能動的推論に基づく共創の場の設計条件と集団的成果のモデル化社会シミュレーションによる評価基盤の提案

〇千葉 涼1、桂川 健人1、三浦 淳志1、柳澤 秀吉2、鈴木 杏奈1 (1. 東北大学 流体科学研究所、2. 東京大学)

キーワード:

社会シミュレーション、能動的推論、共創、マルチエージェント

共創(Co-creation)とは、複数の主体が相互作用を通じて課題理解や価値基準そのものを動的に更新しながら成果を生成するプロセスであり、成果構造を事前に予測することは容易ではない。その成果は共創の場の設定に強く依存する。本研究は、共創の場を構成する設計条件を分解し、それらが参加者の行動選択および集団的成果に与える影響を事前に評価・可視化することを目的とする。そこで、能動的推論に基づき行動選択を行うマルチエージェント型社会シミュレーションモデルを構築した。提案モデルでは,異なる専門領域へのアクセスの多様さに対応する探索パラメータと,協調的な設計・実践への志向に基づく将来予測の行動選択への寄与の大きさを操作し、各エージェントが期待自由エネルギーを最小化する方策として探索・深化・離脱の行動を確率的に選択する。本モデルを、問題解決型と問題探索型という対照的な場の設定に適用した結果、前者で特定分野における集中的な関与の深化が、後者で複数分野にわたる浅く広い関与が生じるという異なる成果構造が再現された。以上より本研究は、共創の場の設計条件と成果構造との対応関係を明示的に扱う評価基盤を提示する。