講演情報

[1F5-OS-10c-02]ABWオフィスにおける能動的移動を含むビーコン行動指標と生産性の職種別分析

〇王 馳景1、大西 直1、三井 琳子2、千葉 直樹2、石黒 凜2 (1. 株式会社松尾研究所、2. 株式会社イトーキ)

キーワード:

アクティビティ・ベースド・ワーキング、屋内行動センシング、行動と生産性の関連

ABW(Activity-Based Working)は,業務活動に応じて多様なワークスペースを選択する働き方である。ABW運用のオフィスでは、従業員の自由度が高まる一方,ワークスペースごとの選択・滞在方法が生産性に与える影響は職種・タスク特性に依存する可能性がある。先行研究は導入前後の主観評価やコミュニケーション量に着目するものが多いが,ワークスペースと行動ログ・成果指標の対応を職種別に整理した知見は十分でない。そこで本研究は行動ログから移動回数・移動距離・能動的移動回数・滞在偏り・出社頻度の5指標を定義・算出し,主観評価の生産性指標と突合して職種別に検証した。結果として,設計開発職では移動回数が多いほど生産性が低下し,管理職では滞在偏りと出社頻度が高いほど生産性が上昇した。一方,移動距離と能動的移動は明確な関連を示さなかった。以上より,設計開発等の集中型業務では移動・中断の抑制,管理職が行う調整型業務では滞在拠点と対面機会の確保が重要である。今後は多様なオフィス環境での再現性検証に加え,会議量等の交絡を統制した分析とワークスペース単位の詳細解析により,行動と生産性の関係の解釈可能性を高める。