講演情報

[1I5-GS-4b-01]大規模言語モデル駆動型エージェントによるWebスクレイピング攻撃に対するコンテキスト圧迫と資源枯渇による非対称防御

〇園部 真生1、渡邊 紀文1 (1. 武蔵野大学)

キーワード:

大規模言語モデル、Webスクレイピング、プロンプトインジェクション、ハニーポット、AIセキュリティ

大規模言語モデル (LLM) の急速な普及と民主化は,Webスクレイピングやサイバー攻撃の技術的障壁を劇的に低下させ,意味理解能力を持つ自律型エージェントに対して従来のIPブロッキング等の防御手法を無力化しつつある.本稿では,攻撃プロセスへ能動的に介入することで,攻撃者と防御者のコスト非対称性を物理的に逆転させる防御手法を提案する.本手法は,深層まで展開される「再帰的擬似構造化データ」の動的生成と,エージェントの推論を制御する「構造的プロンプトインジェクション」を統合し,攻撃者の計算資源と経済的予算を強制的に枯渇させる.GPT-4oを用いた評価実験の結果,提案手法は正規ユーザーと比較して攻撃者の経済的コストを約3,360倍,処理時間を15倍以上に増大させ,かつ100%の成功率で攻撃者のシステムプロンプトを無力化した.これにより,防御側がAI時代のセキュリティにおいて,経済的抑止力を含む圧倒的な非対称優位性を確立可能であることを実証した.