講演情報
[1I5-GS-4b-03]AI生成音楽による日本音楽のグローバル展開戦略:J-POPからメタルへの大胆なジャンル転送がもたらすエンゲージメント効果
〇殿岡 康永1、西村 拓一1 (1. 北陸先端科学技術大学院大学)
キーワード:
AI音楽生成、ジャンル転送、文化的ハイブリッド、データ駆動分析、伝統音楽
SunoやUdioに代表されるAI音楽生成技術の普及により、従来は困難であった大胆なジャンル転送が容易となり、J-POPのグローバル展開に新たな可能性が生まれている。本研究はYouTube上の1,203件のリミックス動画を分析し、ジャンル距離と視聴者エンゲージメントの関係を定量的に解明した。大胆な変換(距離4)が全体として最高エンゲージメントを示す中、J-POP→メタル変換は中央値67,159回と全パターン中最高値を記録し(距離4全体の6.2倍)、音楽的親和性・ノスタルジア効果・メタルのグローバルな訴求力がその要因として確認された。また、J-POPにおいては適度な変換(距離2-3)が極端な変換(距離4)を上回る効果を示した。ジャンル距離と音響距離の間には強い正の相関(r=0.969, p<0.001)が確認され、指標の妥当性が実証された。さらに双方向性分析では方向非対称性指標DAI=0.70が観測され、転送方向がエンゲージメントの独立した規定因子となりうることが示唆された。
