講演情報

[1J4-GS-10k-02]会話文脈に応じて自律的に発話判断を行う多人数音声対話エージェントシステムの構築

〇山縣 将貴1、川口 貴子1、高島 瑛彦1、藤本 拓1、吉村 健1 (1. 株式会社NTTドコモ)

キーワード:

大規模言語モデル、音声対話エージェント、会議支援

多人数会議におけるAIエージェントの実用化には,複雑な文脈や社会的役割を理解した上での適切なターンテイキングが不可欠である.しかし,従来のルールベースや一律な大規模言語モデル(LLM)を利用した制御では,話者の役割や個性に適応した自然な介入が困難であった.そこで本研究では,話者の役割や発言傾向を「ペルソナ」として定義し,LLMによる発話制御を行う音声対話システムを開発した.本システムでは,過去の対話ログから個人の特徴を抽出する「ログベース生成」と,一般的な役割知識を用いる「知識ベース生成」を適用し,リアルタイムに発言タイミングを推定する.実際の会議データを用いた評価実験の結果,ペルソナの役割定義が予測精度に大きく寄与することを確認した.特に,発言頻度が高い能動的な話者にはログベース生成が,受動的な話者には知識ベース生成が有効であることが明らかとなった.また,模擬会議による定性評価においても,本システムは比較手法を用いたシステムと比較して「会議参加者として馴染んでいる」「空気を読んで発言している」といった優れたユーザ体験を提供する対話を実現できることを示した.