講演情報
[1K4-GS-3b-01]ベーシックインカムの支給額の決定に要する時間が経済システムに及ぼす影響の分析
〇高島 幸成1、八木 勲2 (1. 白鴎大学、2. 工学院大学)
キーワード:
エージェントベースモデリング、Agent-based Computational Economics、ベーシックインカム、人工経済、労働意欲
本研究はAgent-based Computational Economicsモデルを用いてベーシックインカムの給付水準の更新期間がマクロ経済に及ぼす影響を検証した。本モデルは家計、企業、政府、銀行部門を含み、所得変化に応じて労働意欲が変化する異質な家計と、生産・価格設定・投資を内生的に調整する企業を組み込んでいる。平均所得に基づくベーシックインカムの給付水準更新間隔を変化させつつ、異なる導入時期を組み合わせたシミュレーション実験を実施した。同一の確率的設定下でベーシックインカムを導入しないシナリオと比較することにより、GDPと投資の動的反応を検証した。結果、ベーシックインカムは所得再分配によってGDPを押し上げる場合がある一方、導入時の経済状況や更新期間によって経済を不安定化させる可能性が示された。特に、支給額を短期間で頻繁に改定する場合、家計の労働意欲の短期的変動が投資行動と相互作用し、マクロ変動を増幅する傾向が確認された。
