講演情報
[1K5-GS-3c-05]熟練者の暗黙知を考慮したプロンプト生成と類似画像検索による外観品質判定
〇黒﨑 まどか1、堀 謙一1、前原 崇志1、大高 義行1、栗本 裕臣1、佐藤 正浩1、田中 靖己1、伊藤 修1 (1. 本田技研工業株式会社)
キーワード:
大規模言語モデル、技術伝承、外観品質検証、画像判定、暗黙知
少子高齢化により,製造業における熟練者の暗黙知の伝承が重要な課題となっている.特に,製造物の外観品質検証は,部品の設置状態や見え方に関する経験的判断に依存しており,判断基準の可視化と効率的な伝承が求められている.これまで,AIを用いた画像分類や外観検査への応用は報告されてきたが,熟練者の判断基準そのものを明示的に扱う研究は少なく,十分な学習データの確保も困難であった.本研究では,熟練者の思考過程を反映した評価プロンプトと,過去事例に基づく類似画像検索を組み合わせた外観画像判定手法を提案する.画像分類モデルによる判定結果と人による評価との差分に着目し,その差分から評価プロンプトを探索的に生成・更新することで,判断基準の不足といった乖離要因を可視化した.さらに,CLIPを用いた判断根拠付きの類似画像検索により,評価理由の参照性を向上させた.提案手法により,外観品質を3段階で分類可能であること,および各判定に対する判断根拠を明示できることを確認した.熟練者との回答結果と比較した結果,判定の安定性および説明の一貫性が向上し,外観品質検証における暗黙知の形式知化に向けた本手法の有効性を示した.
