講演情報
[1L3-GS-9a-02]情報技術使用過程での価値選好の変化:価値観を反映するウェブ検索システムの長期参加者評価
〇中尾 悠里2,1、傅 夢媛3 (1. 東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻、2. 富士通株式会社 富士通研究所、3. 早稲田大学 政治経済学術院 現代政治経済研究所)
キーワード:
ウェブ検索、価値観、インタラクティブシステム
人工知能をはじめとした人間の価値観に影響を与える情報技術が社会に広がる中で、人の持つ価値観と技術(テクノロジー)が促進する価値観の整合性を取る取り組みが広がっている。従来、価値観を静的な設計目標として扱われることが多かったが、持続的な相互作用を通じてユーザーの価値観は変化する可能性がある。本研究はウェブ検索技術を対象とし、検索で重要と考えられる「検索の精度」・「多様な意見を知れる」・「安全な情報へのアクセス」という価値観を、多様性・公平性・頻出度の三指標として数値化し、指標への重みを変更して検索できるウェブ検索システムを開発し、5週間の評価実験を行った。三指標への選好の変動を調べる質問紙調査と、事後インタビューを9名の参加者に対して行った。結果として、3名の選好は明らかに週ごとに変化した。また、選好変化の理由として、利用しやすさに基づく変化だけでなく、価値観の意味についての省察も見られた。本研究の知見は、情報技術利用の過程での価値感は静的でなく、多段階のプロセスで変化することを示唆し、参加者の内省を考慮に入れたシステム設計の必要性を示唆する。
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