講演情報

[1Yin-A-03]臨床研究領域の観察データ解析における二重にロバストな推定法の効用非線形反応と潜在変数による交絡を伴う観察データにおける因果効果推定

〇小柳 祐輔1 (1. TIS株式会社)

キーワード:

因果推論、二重にロバストな推定法、臨床研究、観測変数、因果効果

観察データに基づく因果効果推定では、処置割付の偏りを補正するために、傾向スコアモデルと結果変数モデルの双方を組み合わせた二重にロバストな推定法(Doubly Robust Estimation)がしばしば用いられる。本研究では、バックドア基準を満たす交絡変数の一部が観察できない状況、ならびに生理学的・生化学的機序に由来する非線形反応が存在する状況に着目し、これらの条件下で因果推定手法を適用する際の特性をシミュレーションにより検討した。因果構造として、線形または非線形の反応関数を仮定し、観測変数が結果変数および処置変数に直接影響するシナリオと、潜在変数が結果変数に直接影響し、観測変数を介して処置変数に影響するシナリオを設定した。解析では、潜在変数は観測不可能であると仮定しモデルを構築した。その結果、変数同士が非線形関係にある場合、結果変数モデルおよび傾向スコアモデルの双方にバイアスが生じる一方、二重にロバストな推定ではバイアスが抑制されることが示唆された。