講演情報

[1Yin-A-44]アセットクラスの「色」は何を語るか?投資信託目論見書の視覚的特徴と商品特性の分析

〇指田 晋吾1、今村 光良2、中川 慧3 (1. 株式会社TRAILBLAZER、2. 筑波大学システム情報系、3. 大阪公立大学 経営学研究科)

キーワード:

投資信託、目論見書、視覚的特性、画像解析、色彩

各国の規制当局は,投資家保護のため目論見書などの開示文書に対する規制を整備してきたが,主な焦点はテキストの内容や構成であった。
一方,色使いやレイアウトといった視覚的側面が投資家行動に影響を与える可能性が先行研究で明確になりつつある。しかし,これらは主に実験的に色を操作した研究であり,実際に市場で流通している目論見書の視覚的特徴は明らかになっていない。
目論見書は複雑な視覚構成を持ち,とりわけ資産クラスを色で識別させる設計は,情報の対応付け探索を支援し得る一方で,装飾的配色や一貫性の欠如は視覚的複雑さを高め,内容理解から注意を逸らすノイズとして作用し得る。
本研究は,目論見書・販売資料画像から CIELAB 色空間に基づく特徴量を抽出し,資産クラスと色の対応関係の実態把握と, 資産色を除外した残余配色に基づく配色ノイズ指標を定義して, ファンド特性との関連を検証する。
結果,資産クラス別の配色は特定の色域へ有意に集中する傾向が確認された。また, 配色ノイズはリスクと正,シャープ比と負,信託報酬と正に有意であり,運用会社固有のテンプレートや編集方針の寄与が大きいことが示唆された。