講演情報

[1Yin-A-59]言語学的パイプラインによる金融テキストの妥当性検証

〇外園 康智1、松原 舞2、富田 朝2、角田 充1、田村 光太郎1、戸次 大介2 (1. 野村総合研究所、2. お茶の水女子大学大学院)

キーワード:

含意関係認識、自動定理証明、高階論理、型検査、組合せ範疇文法

金融テキストの整合性を検証するために、言語学的基盤に立脚した自然言語推論フレームワークを提案する。具体的には、顧客アンケートとエキスパート回答をLLMで正規化した上で、CCGによる統語解析と依存型意味論に基づいて高階論理の意味表現へ写像し、自動定理証明により含意関係を判定する。評価のため、推論連鎖が成立する含意例30題と、推論を手作業で切断した非含意例30題からなるデータセットを構築した。実験の結果、証明器ベースの推論システム(lightblue+wani)は正答率100%を達成し、含意例では機械検証可能な証明図を出力できた。さらに、同一データセットに対してLLMも正答率100%を達成した。統制条件下では両者の精度は同等に見える一方で、証明図は検証可能な監査証跡を提供できる点が重要である。この点を踏まえ、LLMによる前処理と、証明に基づく検証を組み合わせた実運用に適したニューロシンボリックフローの有効性を議論する。