講演情報

[1Yin-A-64]機械学習を用いたThe dress錯視のメカニズム検討

〇荒川 響1、松香 敏彦1 (1. 千葉大学)

キーワード:

錯視、色、機械学習

近年錯視研究に機械学習を用いる事例は多くある。機械学習のモデルで人の錯視を再現する研究もあり,錯視を再現するモデルは人の視覚メカニズムの一端を表現していると考えられる。本研究は、2015年にインターネット上にて有名になったThe dress 錯視の要因が色の恒常性にあるという仮説に基づき,色の恒常性を再現したモデルを用いてThe dress錯視の見えを再現した。色の恒常性を画像の補正として捉え,モデルには色温度と照度を操作した画像を用いて畳み込みautoencoderに色の恒常性に似た補正を学習させたモデルを用いた。学習済みモデルにThe dress錯視を入力した際の出力と,人が記憶していたドレスの色との色差ΔEを計算し評価した結果,特定の色温度,特定の照度条件下で「青色と黒色」の見え,「白色と金色」の見え,それぞれに近い出力が得られた。さらに三要因分散分析およびベイズモデルにより,見えのグループによって照明条件の影響が異なることが示され,錯視の原因として今までは寒色,もしくは暖色の光源が影響していることが示唆されていたが,今回の研究ではさらに照度がこの錯視に影響している可能性を示唆した。