講演情報
[1Yin-A-65]ISO原理とLLM特徴量推定に基づく感情遷移型音楽推薦システムの研究音楽による心理状態の能動的変容を目指して
〇樊 一諾1 (1. Yokohama International School)
キーワード:
心情認知、音楽推薦システム、学習支援、メンタルケア
本研究は、プレイリストを通じてユーザーを現在の感情から目標状態へ能動的に導くシステム「MindTune」を提案する。従来の履歴ベースの推薦とは異なり、音楽療法の「ISO原則」と「ラッセルの感情円環モデル」を用いて、感情適応型の遷移パスを設計する。システムは4つの戦略(覚醒度優先、バレンス優先、線形、動的)を実装し、1,368曲を対象としたアルゴリズムで選曲を行う。2024年のSpotify API廃止を受け、本研究ではLLM(大規模言語モデル)を用いてメタデータからオーディオ特性を推定する手法を導入した。検証の結果、エネルギー($r=0.84$)とアコースティック性($r=0.81$)で強い相関を示したが、バレンスの代用とした「Happiness」は中程度の相関($r=0.41$)にとどまり、精度向上に課題を残した。比較実験では、「動的戦略」が平均4.3点の高評価を得て、線形戦略(3.3点)よりも感情調節において有効であり、スムーズな遷移と高い共感性を実現した。本結果は、LLMによる特性推定と感情遷移アルゴリズムの組み合わせが、次世代の音楽推薦システムにおいて有望であることを示唆している。
