講演情報

[2H1-OS-28-04]空間トークン化とSelf-Attentionによる駅周辺歩行者トリップの予測

〇中山 俊1,3、金森 貴洋2,3、厳 網林3 (1. 専修大学、2. 株式会社パスコ、3. 慶應義塾大学)

キーワード:

空間トークン化、Self-Attention、Transformer、人流、都市構造

不規則に分布する地理空間データを、学習モデルの入力としてどう表現するかは、GeoAIにおける主要課題の一つである。本研究は、任意の地点から同心円状に作成した多重リングバッファを用いた空間トークン化を提案する。事例として、鉄道駅周辺の建物用途構成から歩行者トリップ数を予測する問題を取り上げた。駅を中心に100 m間隔で8距離帯を設定し、各距離帯内の建物用途構成(18次元)をトークンの特徴量とするSpatialTransformerを構築した。距離ベース位置エンコーディングとMulti-Head Self-Attentionにより、距離帯間の非線形な相互依存関係を事前指定なしにデータから学習する。東京都内507駅を対象にGPSデータから算出した歩行者トリップ数で検証した結果、テストR²は0.7883を達成し、OLS(0.5781)、Ridge回帰(0.6084)、GWR(0.6595)を上回った。空間トークン化は距離帯の順序構造を保持しつつ距離帯間関係の発見を可能にする枠組みであり、中心からの距離を軸とする空間分析課題全般への適用可能性を持つ。