講演情報
[2H4-OS-2a-02]Form 10-Kに基づく市場リスク要因の説明手法の提案
〇中田 喜之1,2、関口 海良1、大澤 幸生1 (1. 東京大学、2. ニッセイアセットマネジメント株式会社)
キーワード:
相互情報量、固有ベクトル、Retrieval-Augmented Generation、市場リスク因子
金融市場におけるリスク管理では、複数資産のリターンの相関係数行列が重要な役割を担い、その固有値分解により得られる固有ベクトルは潜在的な市場リスク因子として利用されている。しかし、固有ベクトルは統計的に抽出された因子であるため、第1成分を除いて経済的意味付けが難しく、実務的に解釈可能な形で説明することが課題となっている。本研究では米国企業の開示文書Form 10-Kにおける事業リスクの説明文を活用し、固有ベクトル成分に基づく銘柄分類を行った上で、単語出現と固有ベクトルとの相互情報量を用いてリスク因子を特徴付ける重要キーワードを抽出する手法を提案する。さらに抽出結果に基づきRetrieval-Augmented Generation(RAG)を適用し、市場リスク因子の背景を自然言語で説明する生成手法を試みた。提案手法を米国株式市場(S&P500)にて検証した結果、リスク因子の説明の有効性が示唆される結果が得られた。
