講演情報

[2H5-OS-2b-01]株式投資戦略の自動生成におけるLLMのフィードバック能力に関する実証研究

〇河村 飛来1,2、久保 健治1,2、中川 慧3,2 (1. 東京大学、2. 株式会社松尾研究所、3. 大阪公立大学経営学研究科)

キーワード:

大規模言語モデル、AIエージェント、投資戦略生成、フィードバック学習

近年、大規模言語モデル(LLM)の金融分野への応用が注目されているが、投資戦略の生成においてLLMのフィードバック能力がどの程度有効に機能するかについては十分な実証研究がなされていない。本研究では、LLMを用いた株式投資戦略の自動生成フレームワークを構築し、仮説提案・コード生成・バックテスト・フィードバックによる改善というループにおけるLLMの戦略改善能力を実証的に検証した。具体的には、日本株式市場(TOPIX 500構成銘柄、金融セクター除く)を対象として、LLMにより生成されたロングショート戦略に対し、バックテスト結果(リターン、シャープレシオ、最大ドローダウン、IC、ファクターエクスポージャー等)をフィードバックとして与え、戦略の診断・修正・再生成を反復的に行なった。実験の結果、LLMはこれらの定量的・視覚的フィードバックを解釈し、パラメータ調整やロジック修正といった具体的な改善提案を行う能力を有することが確認された一方、改善提案が必ずしもパフォーマンス向上に寄与しないケースも観察され、LLMによる戦略改善の限界と可能性の両面が明らかになった。