講演情報

[2H5-OS-2b-06]高次相互作用を持つネットワークにおけるShapley値

〇赤松 朋哉1、中川 慧2 (1. 株式会社三菱UFJ 銀行、2. 大阪公立大学)

キーワード:

Shapley value、Edge-based Shapley value、ハイパーグラフ、ネットワーク上のゲーム理論

金融・経済分野において,企業間の取引関係や取締役の兼任関係など複雑な相互依存関係を解明するネットワーク解析は極めて重要である.複数のノードが同時に一つのハイパーエッジに所属するような高次相互作用の解析は,二者間の関係のみを扱うグラフの解析に比べて難しく,その中で個々のノードが持つ実質的な影響力を評価するための確立された手法が求められている.この課題に対する解決策として,協力ゲーム理論におけるShapley値をネットワーク上へ拡張したEdge-based Shapley値(ESh)を考える.EShはネットワークの構造の変化,すなわち,組織(ハイパーエッジ)そのものの生成や属性価値に基づき,関与するプレイヤー(ノード)の貢献度を算出する.この性質により,EShは組織が生み出す価値をプレイヤーへと適切に配分し、ハイパーグラフ構造における重要ノードを特定するための有用なツールとして期待できる.本研究では,EShの配分の,協力ゲーム理論におけるHarsanyi Dividendsによる表現を与えた.また,TOPIX100構成銘柄の取締役データによって構成されるネットワークに対して実証実験を行い,EShと通常のShapley値の比較を行う.