講演情報

[2H6-OS-2c-01]主成分分析と共分散推定を用いた金融時系列からの直交成分の抽出

〇渡部 航史1、尾崎 令拓2、今城 健太郎2、平野 正徳2 (1. 北海道大学、2. 株式会社 Preferred Networks)

キーワード:

金融

金融資産価格を市場要因と残差要因に分解することは,市場分析やポートフォリオ選択の両方において不可欠である.残差リターンは資産固有の成分を表し,多変量解析手法を用いて抽出することが可能である.しかしながら,金融時系列が頻繁に有するランク落ちなど不安定性のために,その安定的な抽出には課題が存在している.そこで,本稿では,主成分分析(PCA)とガウス型グラフィカルモデル(GGM)を組み合わせた階層的な残差リターン抽出法を提案する.提案手法では,MTP2制約付きGGMを活用することで,従来手法より高い直交性を有する残渣リターンの抽出を可能とする.また,理論的分析では,PCAで主成分を除去した後に残差リターン間の相関が低減されることが示された.S&P 500およびTOPIX 500構成銘柄の時系列データを用いた実験により,本手法がより直交性の高い残差リターンを抽出可能であることが示され,ファクター投資戦略のパフォーマンス向上につながることが確認された.