講演情報
[2H6-OS-2c-06]金融意思決定のための市場状態に応じた動的目的関数選択
〇櫻井 慶悟1、小川 貴弘1、長谷山 美紀1、阿南 晏樹2、中川 慧3 (1. 北海道大学、2. 野村アセットマネジメント株式会社、3. 大阪公立大学)
キーワード:
金融、意思決定、目的関数
金融ドメインにおける株式推薦やポートフォリオ配分では,将来のリスク・リターンを見積もりつつ目的関数を最適化することが重要であるが,市場環境の非定常性により単一の固定目的関数が常に最適とは限らない.しかし既存の多くの機械学習手法は運用期間を通じて目的関数を固定しており,レジームスイッチング型手法も潜在レジーム推定の誤差や過度な切替による不安定性という課題を抱える.本稿では,潜在レジームを明示的に推定せず,観測可能な市場統計特徴に基づいて各時点で最適化に用いる目的関数を動的に選択する枠組みDOSS(Dynamic Objective Selection with Safeguards)を提案する.DOSSは,複数の候補目的関数から多クラス分類として選択を行う学習ベースのセレクタと,予測信頼度に応じて保守的目的へフォールバックするゲーティング機構を備える.公開ベンチマークによる実験の結果,静的目的関数およびLLMによる直接選択手法と比較して,一貫した性能向上と運用安定性の改善を確認した.
