講演情報
[2K6-GS-7d-01]顔認知特性に基づく肌色知覚の定量化に向けた視覚数理モデルの開発
〇西村 綾莉1、末松 健1、笹木 亮1、中村 理恵1、富山 遥2、伊藤 貴之2 (1. 株式会社コーセー、2. お茶の水女子大学)
キーワード:
画像処理、視覚モデル、錯視、顔画像、メイクアップ
物理的な測色値と人が知覚する色は必ずしも一致しない。幾何学図形などの単純刺激において、周囲の色に誘導される「同化」や「対比」といった錯視現象が生じ、これらを定量化する数理モデルが報告されてきた。一方で、人の顔は社会的に重要な視覚対象であり、メイクアップによって周辺の肌の色相や明度の知覚が変化することが知られている。この知覚色の変化は単純な幾何学図形で生じる現象とは異なる挙動を示すことが報告されている。しかしながら、従来の数理モデルは一般的な視覚刺激を対象としており、顔刺激における肌色の知覚変化を定量的に扱うモデルは確立されていない。そこで本研究では、従来の数理モデルに顔刺激特有の認知特性を組み込む拡張手法を提案する。具体的には、入力画像に多重解像度解析を適用し、各成分に対して、顔に起こる同化の錯視および肌の色相成分に基づく知覚明度の変化という顔特有の認知特性を考慮した処理を行い、知覚される肌色画像を生成する。本手法により、メイクアップによる肌色知覚の変化を人の認知特性に基づいて定量的に算出可能であることを示した。
