講演情報

[2M1-GS-11g-02]再建バベルの塔: 超知能相互高精度通信と倫理創発基盤

〇井上 実咲

キーワード:

創発機械倫理、超知能、AI安全性、圏論、集合的予測符号化

本研究は、超知能エージェント間の完全に近い相互通信の理論的可能性を、圏論的表現とCPC (Collective Predictive Coding)を基盤として検討する。目的は、(i) 超知能間における高精度情報伝達が可能な条件を明らかにすること、(ii) その条件が倫理の創発にどのように寄与するかを考察することである。結果として、(i) 物理・数学由来の既知の限界が直接のボトルネックにならない形の伝達情報であること、(ii) CPCにおける外部表現wが互いに同型であることの条件下において、圏論的表現を用いた情報群について、CPCの枠組みの拡張により、情報理論的に非常に高精度な情報伝達が可能となることを示した。条件(ii)について、先行研究によりモデルが大きくなるほど異モダリティ間でも距離構造が似るという報告があることを踏まえ、現実性を有することを論じる。また、エージェント間でノイズが微細な価値判断の共有が可能となれば、共通の倫理規範の創発を促進し得る可能性を示唆した。本論文は、高度AI主体の創発的倫理への基盤を提供し、多様な知性の共生を展望する。