講演情報

[2M5-GS-11d-01]ワクチン接種啓発活動におけるSNSの有効性の検証

〇関 晃暢1、鳥海 不二夫1 (1. 東京大学)

キーワード:

データ分析、ソーシャルメディア、ネットワーク、陰謀論

近年、SNSはワクチン接種に関する世論形成に大きな影響を及ぼしており、科学的根拠に乏しい情報や陰謀論の拡散が、接種行動や公衆衛生上の意思決定に与える影響が懸念されている。本研究では、新型コロナワクチン接種に関連して流通した「シェディング」に関するX上の投稿に着目した。2024年の関連投稿約11万件を対象に、投稿間の類似度に基づくネットワークを構築し、Louvain法によるクラスタリングを行った。その結果、X上には恒常的に活動する反ワクチン派と、ニュースやイベントを契機に一時的に活発化する親ワクチン派が存在することが確認された。また、両派閥間でユーザーの移動はほとんど生じておらず、立場は固定されていることが示された。さらに、シェディングに対する科学的否定が報じられた局面では、親ワクチン派の投稿が増加した一方で、反ワクチン派の投稿は減少しており、反発による再拡散は確認されなかった。本研究は、陰謀論的言説が流通する状況においても、情報提示のあり方によっては世論が過度な分断を伴わずに収束しうる可能性を示唆している。

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