講演情報

[2M5-GS-11d-03]Qwen派生系大規模言語モデルの政治特性東南アジアの事例

〇伊藤 亜聖1、高口 康太2 (1. 東京大学、2. 明治大学)

キーワード:

大規模言語モデル、Qwen、中国、政治的敏感性、東南アジア

本論文は中国発の大規模言語モデル(LLM)である Qwen を基盤とし、東南アジア向けに二次開発された関連モデルを対象に、政治的に敏感な問いに対する応答を比較分析した。伊藤・高口(2025)、Naseh et al.(2025)、Rager et al. (2025)により、中国系LLMに対する制度的規制の動向、政治的検閲や推論抑制、そしてナラティブの偏りが実証的に明らかにされている。一方、同一基盤モデルから二次開発された派生モデルに政治的応答がどの程度継承されるのか、異なる言語・地域環境でどのように応答を変化させるのかに関しては検証が不十分である。本研究は8つのQwen関連モデルを対象に、中国電子技術標準化研究院および復旦大学が公開している中国語簡体字の敏感質問リストを用いて、政治的なトピックに対する出力を評価した。検出には辞書方式で明示的拒否を、そしてLLM-as-a-Judgeの方法で、文脈としての中国的な政治的妥当性を計測した。分析の結果、辞書方式ではオリジナルモデルと類似した応答が見られたが、LLM-as-a-judgeでは政治的な特性はより低い判定結果となった。

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