講演情報

[2Yin-A-24]疑似コード駆動のLLMベースエージェントを用いた人工市場シミュレーションの構築

〇板倉 亮真1、平野 正徳2、今城 健太郎2、坂地 泰紀1、野田 五十樹1 (1. 北海道大学、2. 株式会社Preferred Networks)

キーワード:

人工市場シミュレーション、LLMベースエージェント、マルチエージェントシミュレーション

本研究は、金融市場における取引制度の影響評価を目的とした人工市場シミュレーションに向けて、LLMベースエージェントを用いた人工市場モデルの構築手法を提案する。従来のルールベースエージェントによる人工市場では、投資家の意思決定則およびその分布を人手で設計する必要があり、設計コストと恣意性が課題となる。そこで本研究では、LLMが生成した投資戦略を疑似コードとして事前に生成・保持し、疑似コードを実行して注文を決定する疑似コード駆動エージェント(LBA-P)を提案する。提案手法により、戦略をテキストとして保持したまま多様な戦略分布を半自動的に導入し、事後的な戦略分析を可能にする。実験では、LBA-Pを用いた人工市場モデルが、複数のStylized Factsを再現することを確認した。さらに生成疑似コードの分析により、ファンダメンタル指標中心の戦略が大多数である一方、テクニカル指標を用いる戦略やその他の多様な戦略も含まれることを示し、LLMに基づく戦略分布を用いた市場の半自動モデリングの可能性を示唆する結果を得た。