講演情報

[2Yin-B-23]確率的多峰性を考慮したMixture Density Network統合Transformerによる宇宙機軌道生成

〇柳瀬 利彦1、畠山 祥2、尾崎 直哉3 (1. 株式会社Preferred Networks、2. 総合研究大学院大学、3. JAXA宇宙科学研究所)

キーワード:

軌道生成、トランスフォーマー、宇宙機、機械学習、多峰性

本稿は,Mixture Density Network(MDN)とTransformerを組み合わせた確率的モデルによる,多峰性時系列生成の基礎的検討である. 具体的には,予測精度の追求ではなく,宇宙機軌道データ等が有する「解の多峰性」を明示的に扱うためのモデル化能力および適用可能性について,数値実験を通じた経験的な検証を行う. 宇宙機の軌道生成問題においては,制約条件の曖昧さから複数の妥当な軌道が存在しうるが,従来の決定論的アプローチでは分布の平均への収束や特定の解への偏りが避けられない. そこで本手法では,Transformerが時系列の文脈を捉え,MDNがその文脈に基づいた確率分布のパラメータ(混合重み,平均,分散)を出力する構成をとる. 実験では,宇宙機データを模した簡易的な多峰性時系列データを用い,提案モデルの挙動を検証した. その結果,提案手法はMDNを導入することでデータの背後にある多峰な確率分布を学習し,決定論的手法と比較して多様な軌道候補をサンプリング可能であることが確認された.