講演情報
[2Yin-B-57]テニス放送映像からの強化学習を用いたストローク評価
〇中世古 向輝1、井出 憲次朗1、丁 寧3、藤井 慶輔1,2 (1. 名古屋大学、2. 理化学研究所、3. 名古屋工業大学)
キーワード:
深層強化学習、時系列モデリング、スポーツ
テニスにおけるストロークは試合の大部分を占める基本動作だが、位置や姿勢といった多面的な情報や、その価値が長期的な帰結に依存するため、1つのラリーを構成する時系列内の個々のストロークの定量的な評価は困難であった。本研究では、時系列の位置関係および身体動作を統合した深層強化学習モデルと、実際の選手の選択を模倣する教師あり学習を組み合わせた新たなストローク評価手法を構築した。全米オープンの映像を用いて、選手の位置座標と姿勢情報、およびストロークの意思決定過程を時系列モデル化した。各ショットの結果を勝敗確率への貢献度として定量化し、強化学習と教師あり学習を統合した損失関数を用いて最適化することで、身体的文脈を反映した価値推定を実現した。検証実験では、位置情報のみを用いたベースラインモデルと比較し、姿勢情報の統合が予測精度や解釈性に与える効果を定量的に評価した。具体的なラリー局面の事例解析に基づき、姿勢情報の有無による評価値の差異やモデルが捉えた戦術的意図の妥当性を考察する。本研究は多面的な選手のパフォーマンス評価およびコーチングの意思決定に資する分析基盤を提供する。
