講演情報

[4G1-OS-23-02]AIとの内的対話〈Self-Other-Self〉を通じた協働による創造性概念の拡張ハロルド・コーエンに基づくモデルと実践を通じて

〇山口 達典1 (1. 情報科学芸術大学院大学)

キーワード:

美術、人工知能、創造性、記号論

近年のAI技術の隆盛を受け,美術領域では「世界初の芸術制作プログラム」と呼ばれるAARONとそのプログラマであるコーエンへの関心が高まっている.しかし,先行研究の多くに「ある時点をもとにコーエンを論じると、別の時点の彼との齟齬が生じる」という問題を指摘できる.そこで本研究はその解決として,記号論における〈Self-Other-Self〉の理論を展開する.これは思考の機能の仕方を構造的に表したもので,晩年の彼の制作方法の「collaboration」を説明するためにSundararajan(2014)が導入した理論である.本研究はそれを展開し,コーエンは一貫して〈Self-Other-Self〉によって創造性を発揮していたことを明らかにすることで,彼を通時的に語り得る理論を構築する.すなわちコーエンは,内的な他者との対話によって自身を変容させることで創造性を発揮していた芸術家ということである.本研究はそれを,AIとの協働による創造性の発揮のモデルの一つに位置付ける.そしてその実践として制作した絵画作品を報告し,現代における,AIとの協働による創造性の発揮の一つのモデルを提案する.

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