講演情報

[4G4-OS-26a-03]炎上対応をめぐる交渉ゲームによるAIガバナンス理解の促進公平性・説明責任・透明性を体験的に学ぶシミュレーション設計

〇江間 有沙1、工藤 郁子2 (1. 東京大学、2. 大阪大学)

キーワード:

AIガバナンス、シミュレーション、バイアス

人事や与信など個人の人生に影響を与える分野でもAIの実装が進み、公平性、説明責任、透明性、信頼性といったガバナンス課題への社会的理解と受容が求められている。同時に、技術・倫理に加えて実務・社会の観点も重なり、問題は複雑化している。例えばAIサービスでは、モデル開発者とは別に、外部モデルを用いて事業を行うデプロイヤーが関与することが多い。その場合、利害対立や意思決定の停滞、責任分界の曖昧化が生じうる。 本研究では、SNSで「炎上」した就活支援AIサービスを題材に、対応方針をめぐる企業間交渉を行うシミュレーションゲームを設計し、AIガバナンス理解を体験的に促進する教育手法を提案する。ゲームでは、サービス提供企業とAIモデル開発企業の立場を設定し、公平性対応、説明責任、サービス再開の是非などを限られた時間内に合意形成する。 本発表では、ゲーム設計の意図と交渉型ゲームが受容や納得感の形成に有効な理由を整理する。あわせて、学生・社会人のテストプレイ結果から、AIガバナンス理解や意思決定認識の変化を報告し、人間中心の未来社会におけるAI教育・対話設計への示唆を示す。