講演情報
[4H4-OS-4b-05]内省を通じた顧客対応スキルの向上を支援するAIコーチの設計とパイロット調査
〇設樂 一碩1、岩崎 翔1、平川 冬尉1、吉岡 隆宏1、桐生 正幸2、紺野 剛史1 (1. 富士通株式会社、2. 東洋大学)
キーワード:
内省、human-AI interaction、ユーザインターフェース、ラポール、顧客対応
コールセンター等の顧客対応業務では、問題解決だけでなく、信頼や円滑なやり取りの基盤となる関係性の質であるラポールを形成する高度な対人スキルが求められる。こうしたスキルの成否は文脈や表現の微細な差異に左右されるため、マニュアルや模範例として一律に標準化することが難しく、AIによる手法の提示だけではスキル習得に十分でないことが明らかになっている。この課題に対し、本研究ではAIを、単に正解を教示する役割ではなく、内省を支援するコーチとして位置づける。実際の顧客対応の会話履歴を用いて、状況判断、代替発話、行動指針の再考という3つのステップで内省の足場かけを行うインタラクション設計として、Reflection AI Coachを提案する。カスタマーサポート従事者2名を対象にパイロット調査を実施し、半構造化インタビューを通じて体験と課題を分析した。その結果、状況や判断を整理する内省は有用と受け止められた一方、内省を継続的な実践として定着させるためには体験設計の改善が必要であることが示唆された。これらの知見に基づき、内省を支援するHuman-AIインタラクションの設計について議論し、今後の研究の方向性を示す。
