講演情報

[4H5-OS-4c-05]背景色が視覚言語モデルの信頼性評価に与える影響の検証

〇杉浦 巧1、杜 博見2、真次 彰平2、渡辺 龍二3 (1. GMOインターネット株式会社、2. GMOインターネットグループ株式会社、3. GMOペパボ株式会社)

キーワード:

視覚言語モデル、バイアス・公平性、マルチモーダルAI

近年,視覚言語モデル(VLM)は意思決定支援など多様な領域に応用されているが,非言語的・視覚的文脈がモデルの判断に及ぼす影響は十分に解明されていない.本研究では,信頼語・不信語を赤または青の背景上に提示した画像をVLM に入力し,信頼性スコアを評価させることで,背景色が判断に与える影響を検証した.実験の結果,GPT-4.1-mini,Claude Sonnet 4,Gemini 2.0 Flash の全モデルで,信頼語のスコアは赤背景より青背景で有意に高く,色彩バイアスがモデル横断的に存在することが確認された.一方,不信語で有意差が確認されたのは GPT-4.1-mini のみであり,色彩バイアスは不信判断よりも信頼判断において顕在化しやすいことが示唆された.さらに,プロンプト制御によるバイアスの軽減を検証したところ,軽減効果の程度はモデルに依存し,プロンプト制御は一律に有効な対策ではないことを示した.本研究は,VLM を判断支援に用いる際に,視覚的表現の設計・検証を行う必要性を示した.