講演情報

[4I5-OS-17b-01]生成AIは文芸創作をどう変えるか小説投稿サイトのAIポリシーに関する分析

〇笠井 康平1、大向 一輝1 (1. 東京大学)

キーワード:

文学、デジタルストーリーテリング、AI支援創作、AI倫理、クリエイティブライティング

主要な生成AI製品で100万トークン単位の長文生成や文脈処理が可能になったことで、文芸創作の制作・受容過程を補完・代替し、自動化する試みが注目され、多様な実践手法が提案されている。しかしながら、実作者がこれらの知識・スキルをどのように用いているかは詳しく分かっておらず、実験小説やデジタル・フィクションの研究史と接続する議論も現れていない。つまり、文芸の社会集団がAI文化をどのように受容しつつあるかは自明でなく、大きな研究余地がある。そこで本研究は、現存する小説投稿サイト(n=154)を対象に、AIポリシーの制定状況とAI使用作品の投稿数を調べた。その結果、AIの使用規定を明示するのは15サイト(9.7%)に留まると分かった。各サイトは、1.使用自体の許容・推奨・禁止、2.使用状況の表示義務、3.義務づけ対象の限定、4.運営会社の免責、5.是正措置の事前同意、6.罰則を表明していた。AI使用を表示した作品の割合は集計対象の0.08%に満たず、AIポリシーを有するサイトも慎重型、自由放任型、積極型に分かれている。生成AIの社会的受容は一貫しておらず、文芸創作も例外ではない。

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