講演情報

[4K4-GS-6b-03]転職面談における迷いを含む求職者応答を想定した LLM 対話制御エージェントの設計と評価

〇日高 真人1、佐藤 哲1、五十幡 直洋1 (1. パーソルキャリア株式会社)

キーワード:

対話処理・対話システム、会話制御、大規模言語モデル、キャリア支援・面談支援、対話エージェント

本研究では,転職希望者との初期面談で理由・背景・制約・優先順位といった質的情報を漏れなく深く収集するため,複数の LLM エージェントによる対話制御枠組みと,迷いや曖昧さを含む求職者応答を再現する求職者エージェントを提案する.提案枠組みは質的情報収集を目的とした面談対話一般に適用可能であり,本稿では転職面談をケーススタディとする.従来の LLM チャットボットは会話の流れを明示的に制御せず,質問順序のばらつきによる聞き漏れや重複質問,深掘り不足,対話ターン数の増加などが課題である.本手法では,各項目に優先度と深度レベルからなるルーブリックを定義し,対話制御エージェントが取得状況にもとづき質問順序と深度を決定する.また,社内模擬転職面談ログに摂動イベントをラベリングして迷い行動の頻度を推定し,発話のあいまい化や条件揺れをペルソナ応答に注入することで現実的な求職者エージェントを構成する.転職面談シナリオを対象としたシミュレーション実験により,提案手法が自由対話型ベースラインと比較して網羅性と深度達成率を維持しつつ,重複質問数と対話ターン数を低減でき,効率的な面談を支援する枠組みとしての有効性を示した.