講演情報

[4L1-GS-5g-01]状態管理からの脱却:オープンエンド環境での実時間マルチタスクを実現するスケジューラ型AI

〇濱田 直希1 (1. KLab株式会社)

キーワード:

ゲームAI、マルチタスクシステム、タスクスケジューラ

ゲームAIにおいては,エージェントの状態行動空間を陽にモデル化するパラダイムが主流である.伝統的な状態マシンやビヘイビアツリーはもちろん,近年注目を集めている深層強化学習の多くの手法もこれに該当する.それらの手法は,可能な状態と行動の全体集合が事前に確定した環境下で,単一目標を達成するタスクには有効である.しかし,それらの全体集合が未確定な環境では状態行動空間をモデル化することが難しい.また,同時に複数の目標が課されるタスクでは頻繁な割り込みと再計画に陥っていずれの目標も達成が困難になる.本稿では,これらの課題を解決する「スケジューラ型AI」を提案する.提案手法は,コンピュータクラスタのジョブスケジューラにおけるジョブ・リソース・優先度・アフィニティ・プリエンプションといった概念を用いてエージェントの振る舞いを制御し,状態行動空間を陽にモデル化することなくオープンエンド環境での実時間マルチタスクを可能にする.ARゲーム『西浦めめさんぽ』にて実世界の複数の出来事をリアルタイムに認識して並行処理するエージェントの実装例を紹介する.