講演情報
[4L4-GS-1a-04]自然言語処理による感情ラベリングとfMRIからみた脳機能ネットワーク
〇山本 緑1、石丸 悠子1、中島 俊輔1、川口 淳1 (1. 国立大学法人佐賀大学)
キーワード:
感情分析、脳画像、機能的結合、AIの評価、AIの解釈
本研究は,自然言語処理(NLP)に基づくAI感情分析の神経生物学的妥当性を検証するため,感情推定結果とfMRIで推定した脳機能的結合との対応を検討した。ALICEデータセットの26名を対象に,『不思議の国のアリス』第1章の朗読聴取中に取得されたfMRIを解析した。3種類のAIモデルで物語テキストを解析し,スライディングウィンドウにより前後文脈を加味して,各文の正・負・無の感情ラベル時系列(有/無)を作成した。感情「有」区間では,感情関連ネットワークの中核領域をSeedとするSeed-to-Voxel解析により機能結合を推定し,有意に強い結合を既知の脳ネットワークと照合した。さらに,結合強度を統計学的に検定し,AIモデル間の差を比較した。その結果,正の感情ではDefault Mode/Frontoparietal Network,負の感情ではSalience Networkにおいて有意な結合増強を認めた。推定感情は既知ネットワークと整合し,モデル間でも有意差が示された。以上より,脳画像に基づく感情推定の妥当性評価およびモデル比較が可能であることが示唆された。
