講演情報

[4Yin-B-03]文章で記述された論文チェックリストを用いたLLMに基づく反復型校正システムの試作

〇林 慶宏1、菊地 真人1、大囿 忠親1 (1. 名古屋工業大学)

キーワード:

論文執筆支援、校正支援システム、大規模言語モデル

論文執筆作業において,学生には誤字脱字・表記ゆれ・図表参照の整合性など形式的誤りの修正に注力させ,教員は内容面の添削に集中したい.しかし形式的誤りは散在しており,かつ全体の一貫性に関わるものも多く,人手による修正は高負荷である.そこで,人間が自然言語で記述したチェックリストにより形式的誤りを校正するLLMベースのシステムを試作した.また予備実験から,LLMは出力長制限により一度では誤りを拾い切れず,システムを用いた校正の反復プロセスが効果的なことが分かった.システムによる修正網羅性を定量評価するため,多様な誤りを論文に意図的に埋め込み,修正率を測定した.10本の論文で評価した結果,誤りの87%が修正された一方,反復回数に依存せず一定割合が残留し,局所的なタイプや意味理解を要するタイプに偏在した.以上より,チェックリストによるLLM制御は高い修正率を達成しうるが,反復でも解消困難な誤りが系統的に存在することを示し,残留傾向を定量化する評価手順を提示する.