講演情報
[4Yin-B-15]小学校漢字学習におけるLLM生成物語の「違和感」に関する類型化
〇吉村 賢人1、坂口 雄哉2、高見 享佑1 (1. 大阪教育大学、2. 株式会社LearnMore)
キーワード:
大規模言語モデル、教育応用、日本語文章評価、漢字学習
生成AI(大規模言語モデル:LLM)の教育利用が進む一方で,教育利用されているLLMの多くはChatGPTなど海外製のLLMであり,生成された日本語の文章が教育応用に十分な品質を満たしているかについて懸念がある.本研究の目的は,日本語を母語とする評価者が抱く文章の「違和感」について,教育利用を想定した観点から類型化・整理することである.本研究では,指定した漢字を用いた物語を生成AIが作成する教材を想定し,分析を行った.学習指導要領に基づき,小学二年生が学ぶ160字の漢字を対象に,ChatGPT-4o-mini,ChatGPT-4o,ChatGPT-5の3モデルが同一プロンプト条件下で生成した計480編の物語を分析対象とした.人手により全文を精査した結果,違和感は8類型に整理された:「因果関係の欠落」,「展開の飛躍」,「登場人物・設定の不整合」,「漢字の不適切な使用」,「助詞・接続詞の不適切さ」,「主語・述語の省略」,「不自然な表現」,「ひらがな過多」である.本研究で得られた類型は,漢字学習のための評価ベンチマーク構築や,教育特化型LLMの研究開発に役立てることが期待される.
