講演情報

[4Yin-B-35]闘病記RAGとペルソナに基づく乳がんピアサポートAIの構築と予備的評価

〇林 睿洋1、矢田 竣太郎1 (1. 筑波大学)

キーワード:

ピアサポート、闘病記ブログ、性格特性、大規模言語モデル、チャットボット

乳がん経験者同士のピアサポートは心理的負担の軽減に有効である一方,時間・地域・プライバシー等の制約により継続的な支援へのアクセスは限られている.本研究では,乳がん患者の闘病記ブログにもとづく Retrieval-Augmented Generation(RAG) と,患者プロフィールおよび Big Five 性格特性にもとづくペルソナを統合したピアサポート対話システムを提案する.本システムはユーザの治療状況や症状に基づき,乳がん闘病記コーパスから類似体験を検索するとともに,ユーザの性格特性に適したペルソナを形成した上で,共感的応答を生成する.RAGとペルソナの寄与を検証するため,これらの有無を切り替えた 2×2 の 4 条件で,合成したユーザプロフィールのもと,静岡がんセンターの静岡分類から作成した質問に対するシステムの応答を,LLM-as-a-Judge により評価した.その結果,闘病記RAGは共感性を中心に応答品質を一貫して向上させ,ペルソナを併用することでさらに応答品質が高くなることがわかり,患者体験とペルソナの組み合わせがピアサポート的応答に寄与することが示唆された。