講演情報

[4Yin-B-39]大規模言語モデルによるブランド人格の相対的定量化

〇黒木 裕鷹1,2、真鍋 友則4,3、中川 慧1 (1. 大阪公立大学 経営学研究科、2. Sansan株式会社、3. 筑波大学、4. SOMPOリスクマネジメント株式会社)

キーワード:

ブランド人格、大規模言語モデル、Bradley-Terryモデル

ブランド人格の測定はサーベイに依存することが多いが,多数ブランド・多数カテゴリへ拡張するにはコストや運用負荷が大きい.本研究は,大規模言語モデル(LLM)を擬似回答者として用い,サーベイ無しにブランド人格を相対的に推定する枠組みを提案する.カテゴリ内のブランドペアについて各次元の相対比較を行わせ,同一ペアを両向きで評価して集約することで,提示順序・位置の影響を抑制する.各次元の比較結果に Bradley-Terry モデルを適用し,softmax 正規化した潜在強度を推定する.外的妥当性は,金融サービス,自動車,飲料の3カテゴリを対象に,先行研究の消費者調査データにおける形容詞の当てはまり率から構成した参照指標との関連により評価する.その結果,多くの条件で外部参照指標との関連が確認された一方,一部の次元・カテゴリでは関連が弱いことが示された.関連が弱い一部の組み合わせについては,LLM が参照しやすい公知情報(評判・知名度等)と,参照指標が要約する消費者知覚との間のずれが影響している可能性があることを考察する.さらに,反転整合率などの診断指標を併記し,推定順位の安定性も併せて評価できることを示す.