講演情報
[5F3-GS-10s-01]図形楽譜の視覚的質感を音響へ変換する生成的解釈の試み
〇関川 龍宝1 (1. 株式会社 電通デジタル)
キーワード:
人工知能、マルチモーダルAI、音楽生成
本研究は,Cornelius Cardewの図形楽譜『Treatise』の視覚的質感を音響へ変換する「生成的解釈」を提案する.従来の図形楽譜解釈は演奏者の判断に依存していたが,本手法ではAIを解釈主体として設定し,その内部処理の不透明性を積極的に活用する.CLIPとMusicGenを結合し,正規化された視覚特徴を音響条件ベクトルへ直接注入することで,言語記述を介さない直接的な視覚-音響変換を実現した.注入率を操作する評価実験により,ピッチ,ダイナミクス,音色の各要素が異なる応答感度を持つことを明らかにし,規定された形態と生成的不確定性が共存する均衡状態を特定した.本研究は,偶然性の操作を設定しその結果を受容するという実験音楽の原理を,AIを生成装置として再概念化することで再構築し,非選択性の美学を現代技術において継承する試みである.
