講演情報
[5K3-OS-38b-02]状態差分表現を用いた目的クラス不完全なドメイン適応と風車軸受の損傷レベル推定
若山 拓矢1、井上 太揮1、中野 鐵兵1、深山 覚2、飯田 誠3、〇小川 哲司1 (1. 早稲田大学、2. 産業技術総合研究所、3. 東京大学)
キーワード:
ドメイン適応、振動信号、損傷レベル推定、状態差分表現、健全性モニタリング
風車軸受のようなメンテナンスコストの高い機器では,損傷レベルや損傷の状態を正確に推定することで,深刻度に応じた効率的な保守計画が可能となる.一方,損傷レベル推定器の学習には各損傷レベルのデータが必要となるが,実機においてそれらを網羅的に取得するには破壊試験を伴い高コストである.そのため,シミュレーションデータにより推定器を学習することが一般的であるが,シミュレーションと実測とでは周辺機器の振動の有無などにより信号特性が大きく異なるため,両ドメイン間のギャップを埋めるドメイン適応が不可欠となる.しかし,実測では正常稼働状態のみが観測されることが多く,損傷状態に対応するクラスのデータが欠損しているという課題がある.本研究では,損傷レベルが高いほど正常状態からの乖離が大きくなるように特徴表現を学習し,正常状態を基底クラスとみなした差分表現を特徴量として用いることで,目的ドメイン側のクラスが不完全な条件下でのドメイン適応を実現することを試みた.風車軸受の振動信号を用いた実験により,提案する目的クラス不完全ドメイン適応法が,実測データに対する損傷レベル推定精度の向上に有効であることを示した.
