講演情報
[IV-20-05]ホルスタイン種雄牛凍結精液の受胎性に関連する牛精子核DNAのメチル化可変部位の抽出
*武田 久美子1、小林 栄治1、緒方 和子1、大江 美香1、Helene Kiefer2、金田 正弘3 (1. 農研機構畜産研究部門、2. フランス農業環境研、3. 農工大院農)
【目的】我々は今まで種雄牛から製造した凍結精液の受胎性のバイオマーカーとなりうる精子核DNAメチル化可変部位について探索してきた。本研究では、ホルスタイン種の凍結精液について種雄牛ごとの人工授精後の受胎率(SCR)と関連しうる精子核DNAメチル化可変部位(DMS)について抽出を試みた。【方法】ホルスタイン種雄牛(n=13)の凍結精液から抽出したDNAについて、全ゲノムバイサルファイトシークエンス(WGBS)によるDMSの検出およびそのメチル化率について比較解析を行った。受胎率によるメチル化差異が検出されたDMSについてCOBRA法によるメチル化差異の簡易検証を行い、DNAメチル化度が凍結精液のSCRと相関のあるDMSを抽出した。【結果】WGBS解析結果から、受胎率の高低グループ間でメチル化度に0.2以上の差があり且つ有意差のあるDMSを253個抽出した。またデーターベース上メチル化部位が1塩基多型であるものを除き、制限酵素部位を持つものを15個選定した。さらに40頭の凍結精液についてCOBRA法によりメチル化度を簡易評価したところ、4箇所のDMSがSCRとの有意な相関を示した。これらの部位はSCRが42%未満(n=16)と42%以上(n=24)のグループ間でメチル化度の平均値に有意差が見られた。今後これらDMSが受胎性を評価しうるバイオマーカーとなりうるか検討を進める。
